未だ終息の兆しが見えない新型コロナウイルス。
4月17日に全国に緊急事態宣言が出て、さらに会社員や公務員の人も働き方が変わったという人も多いのではないでしょうか。
そこで気になるのがお金のこと。
今日は働く女性が知っておいてほしい制度についてお伝えします。
・働く女性
・お子さんが小さい人
・フリーランスではない人
もし、仕事を休むことになったら?
新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、時差出勤やテレワークなど勤務体制が変わったという人も多いかと思います。でも、やはり出勤しないと仕事ができない人もいるでしょう。
もし、新型コロナウイルスに関わる理由で仕事を休まないといけなくなった場合、休む理由によって使える制度が違ってきます。
自分が感染してしまったら?
新型コロナウイルスは感染症法における指定感染症となっています。
これはどういうことかと言うと、指定感染症で休む場合は、会社の指示ではなく、都道府県知事の勧告によって休むことになります。
つまり、新型コロナウイルスに感染して仕事を休まないといけなくなった場合は「使用者の責に帰すべき事由による休業」に該当しないので、勤務先からは休業手当を支払ってはもらえません。
勤務先で半年以上勤務している場合は、年次有給休暇が付与されるので、まずは有給休暇を利用しましょう。
とは言っても、コロナウイルスの治療は長引くと1カ月近くかかる人もいるようです。そんなに有給休暇が残っていないという人もいるでしょう。
有給休暇を使い切った場合は傷病手当金を申請しましょう。
健康保険に加入している場合、要件を満たせば「傷病手当金」が支給されます。
傷病手当金は、病気やケガのために仕事ができない場合、会社を連続して3日以上休んだ場合に、4日めから最長1年6カ月までの間支給されます。
気になる支給額ですが、「直近12カ月の標準報酬月額の平均÷30×2/3」で計算されます。
会社の都合で休まないといけなくなったら?
では、会社の指示で休むことになったらどうなるのでしょうか。
会社の指示で休むことになった場合は会社側の都合ということになるので、休業手当が支払われます。
会社が休業することで仕事を休まないといけなくなったり、自宅待機を要請されたりした場合は休業手当を受け取ることができます。
休業手当は、労働基準法第26条により、休業中は平均賃金の6割までを支払うことが決めらえています。
ただし、会社独自の就業規則などで6割を超えて支払ってもらえる場合があるので、自分の勤務先に確認しておいてくださいね。
子どもの面倒を見るために休んだら?
園や学校が休校になったことで、子どもの面倒を見るために休まなければならない場合も出てきています。
そこで、小学生までの子ども(特別支援学校は高校生まで)の親に対して新たな有給休暇を取れる制度ができました。これは、企業が従業員に休暇を与えた場合、1日当たり8,330円を上限に賃金相当額の助成金を受け取るという仕組みです。
申請期間は2020年6月30日なので、対象となる人は忘れずに申請してくださいね。
検査費用や治療費は?
もし、新型コロナウイルスの疑いがあって検査をしたり、新型コロナウイルスにかかって入院したりした場合、治療費はどうなるのか心配ですね。
治療費は公費で
先ほどもお伝えしましたが、新型コロナウイルスは感染症法における指定感染症です。そのため、原則として公費でまかなわれます。
検査は今のところ保健所が検査が必要と判断した場合に限って受けることができます。
2020年3月6日より検査が健康保険適用となりましたが、患者負担分は公費で賄われるので費用は無料です。検査の結果陰性だったとしても同じく無料です。
検査の結果陽性だった場合は、入院治療が行われますが、軽症の場合はホテルなどで待機するようになりました。その場合の宿泊費も公費になるので安心ですね。
生命保険の給付は?
治療費は無料ですが、万が一感染して治療が長引くと、自宅で待つ家族の生活も一変します。
やはり少しでも手厚い保障を受けたいもの。
民間の生命保険会社の入院給付金はほとんどの会社が受け取れるようです。ホテルで待機となった場合も入院とみなされるところが多くなっていますが、早めに加入している保険会社に確認しておくといいでしょう。
全員がもらえる!特別定額給付金
新型コロナウイルス支援策として、特別定額給付金が1人10万円ずつ支給されることが決定しました。
受け取り方は2種類です。
①郵送で申請する
市区町村から申請書が届いたら、振込先口座を記入して、振込先口座の確認書類と本人確認書類の写しを返送します。
②オンラインで申請する
マイナンバーカードをもっている人はオンラインで申請が可能です。
マイナポータルから振込先口座を入力し、振込先口座の確認書類をアップロードします。
手続きの期日は、郵送申請の受付開始日から3カ月です。忘れないように速やかに手続きしましょう。
まだしばらくは終息の目途がついていない新型コロナウイルス。
使える制度を知っておくだけでも不安が軽減します。
外出自粛など、自分にできることをしっかりして、また元気に外出できる日を待ちたいですね。