大人気のFP資格は実生活にも生かせる?!

  • ブックマーク
  • Feedly

国家資格である「ファイナンシャル・プランナー技能検定(以下FP技能検定)」は、金融や保険業界に勤める方はもちろん、最近では主婦の方や家計の管理をする方にも人気の資格です。

コロナウイルスの影響で中止になっていたこちらの試験も9月には復活し、資格取得を目指す方は年々増加傾向にあります。

一見、専門性が高く難しそうに感じられるFP技能検定ですが、幅広い知識や実生活で使える実用的なものが多いので、趣味感覚で取得を目指す方も多いそうです。

FP技能検定3級資格の勉強をすると、お金についての基礎知識や税金控除の活用方法、貯蓄のコツなども学べるので、実生活でも役立てることが出来ます。お金に関するリテラシーを上げると、長期的な資金計画を立てるにも効果的ですし、自分の資産を増やすこともできるのでメリットがとても多いです。

そこで今回はFP技能検定のどういったところが実生活にも生かせるにかについてご紹介していきます。

いわゆる「FP資格」は2種類ある

FP資格と聞いて思い浮かぶのは、先述の「ファイナンシャル・プランナー技能検定」ではないでしょうか。しかし、実はいわゆる「FP資格」には大きく分けて2種類あるのです。

それは、

  • 「ファイナンシャル・プランナー技能検定」(国家資格・1級~3級)
  • 「CFP®資格」「AFP資格」(日本FP協会認定、つまり民間資格・CFPの方が上級資格)

今回の記事ではFP技能検定について解説していますが、もう一種類の「CFP®資格」と「AFP資格」について簡単に説明しておきましょう。

「CFP®資格」と「AFP資格」の難易度はCFP資格はFP技能検定1級程度、AFP資格はFP技能検定2級程度です。

この2資格は、資格試験に合格し、日本FP協会に登録し認定を受けることではじめて資格名を使用することができます。CFP・AFPとFP技能検定との関連性は込み入っていて、例えばAFP資格の認定要件はAFP認定研修の修了と2級FP技能検定の合格が必要、などがあります。詳しくは下記を参照下さい。

CFPとAFPは、資格を維持していくのに継続教育という知識向上の単位を取得する必要があるので、どちらかというと実務者向きであるといえるでしょう。仕事としてではなく、実生活で知識を活かしたいという方はまずFP技能検定にチャレンジするのがおすすめです。

ファイナンシャル・プランニング技能検定の概要

ファイナンシャル・プランニング技能検定は、難易度によって1級・2級・3級があります。

初心者の方は、受験資格がなく合格率も8割前後と高い3級のチャレンジがおすすめです。

2級と3級の試験は年に3回(1月・5月・9月)実施されていて、それぞれに学科試験と実技試験があります。

また、FP技能検定の受験のしかたには2種類あります。

「金融財政事情研究会(きんざい)」「日本FP(ファイナンシャル・プランナーズ)協会」と実施している団体が2つあり、どちらかの団体に申し込みを行います。

両者は受験日程や受験料、学科試験問題は同一です。異なる点は、合格証明書の書式や受験会場、そして実技試験内容です。もちろん、どちらで資格を取得しても価値は変わりませんので、ご自分に合った方で受験すれば良いでしょう。

実技試験内容の違いとは、FP技能検定3級試験で言えば、

金融財政事情研究会(きんざい)が、「個人資産相談業務」と「保険顧客資産相談業務」の2種類から選んで受験するのに対し(2級になるとさらに細かく分かれます)、日本FP協会は、「資産設計提案業務」の1種のみであるということです。また、この3種の試験は出題範囲も若干異なります。

きんざいの「保険顧客資産相談業務」は問題の多くが保険分野からの出題になりますので、勉強内容を実生活に活かしたい目的で受験する場合には、きんざいであれば「個人資産相談業務」を選ぶと良いでしょう。

FP技能検定3級はどうやって勉強する?

では、初心者向けのFP技能検定3級取得に向けて、どういった方法で勉強をすすめるのがよいのでしょうか?

専門性が出てくる2級以上を目指す方の中には、専門学校や通信教育講座を選ぶ方もいますが、導入であるFP3級取得については、独学で取得する方も多い印象です。

FP技能検定は注目度も高いため、市販の参考書や情報が掲載されたガイドブックが、数多く販売されています。

勉強時間の目安としては、最低20時間程度勉強すると、試験問題の大体の概要を抑えることができると言われています。難易度が高そうに思われがちですが、勉強時間数を考えると挑戦しやすいですね。

もちろん専門知識やもっと身になるスキルを学びたい場合は、多く勉強することが大切です。

また、2級以上の場合は難易度がかなりあがり、専門分野が増えます。合格率も低くなるので、2級以上を受験する予定がある方や実務を考える方はスクールや通信教育講座の受講を検討すればよいでしょう。

FP3級の実生活への活かし方

FP技能検定3級はお金に関する基礎知識や知って得することを学べるので、マネー入門編として最適です。

実生活へ活かせる知識や、今は使うことはなくても将来役に立てる知識を学ぶことができるので、家計の管理や正しい向き合い方を知ることが出来ます。

では、具体的にFP3級で勉強するどんな部分が、実生活に役立てるかを紹介していきましょう。

ライフプランニングと資金計画を立てられるようになる

人生には、住宅・教育・老後と、「人生の三大資金」と言われる資金をはじめとして、色々と事前にお金の準備が必要な場合があります。特に多くかかる資金は、日々のやりくりだけでなく、具体的にライフプランニングや計画をたてることで、より目標に近づきやすくなります。

では実際に毎月どれくらいの額を準備し、どうやって備えるか、知識がなければ想像しにくいのではないでしょうか。

そんな時、FPの勉強をしていれば、具体的な住宅資金の作り方や頭金の目安、教育や老後にはいつまでにどれくらい準備する必要があるのか、細やかな数字に強くなることが出来ます。

自分の望む生き方や現在の収支にあわせたライフプランニングや資金計画を立てられるようになるのも、この資格を勉強するメリットと言えるでしょう。

資産運用の知識を正しく身につける

FPの勉強では、お金を活用する方法や正しい知識を学ぶことも出来ます。

貯金や投資について学び、お金を成長させていく知識や、資産運用の重要性と正しい運用法について理解できるようになるでしょう。

デフレや社会情勢、またコロナの影響で、このところ収入が伸び悩んでいる方も多いように思われます。しかし税金や物価は年々増加傾向にあるため、何もしていないと、どんどんお金だけが減っていってしまいます。

また、預貯金をしているだけでは、数年後お金の価値が変動している可能性もあります。iDeCoやNISAのような制度が増えているのを見てもわかる通り、預貯金から資産運用の方へシフトしているのが現状です。

FP3級の試験では、「債券の利回り計算」なども出題されるので、資産運用をこれからはじめたい方にもヒントになる情報を学ぶことが出来ます。

税金に関する知識を身につけ、節税対策をする

税制度や確定申告の知識を学ぶことで、税金についても強くなれます。

FPの勉強では資産を大切にするために、節税対策もなる制度について知ることが出来るので、今すぐにも活用したい情報を得ることができるでしょう。

税制に関する正しい知識や豆情報を知ると、確定申告の時にお金が戻ってくることもあります。例えば、医療費控除の知識を知っておけば、年間10万円以上の医療費控除だけでなく、病院までの交通費も合算して請求できることが分かります。

他にもNISA、iDeCoなどの非課税制度も節税対策につながります。

相続や贈与の知識を知り、いざという時に慌てない

相続税や贈与税などの仕組みについても、FPの勉強で学ぶことが出来ます。

相続する場合も、いざという時に慌てないで対応ができるのもメリットと言えるでしょう。相続は人生に多く起きることではないため、機会がなければ事前に勉強しておくことはあまりないように思われます。色々な制度の存在や相続税の計算方法など、あらかじめ知っておくことが助けになります。

また、贈与税とは、個人が受け取った時にかかる税金のことです。FPの知識があれば、贈与税の優遇制度や効果的な対策を講じることにも気づく可能性があるでしょう。

年金や保険制度を知り、自分の暮らしにも役立てる

公的年金制度と保険の特徴を知り、自分の将来やこれからに向けた予備知識と必要な蓄えについて具体的に知ることもできます。

公的年金制度については、年々支給額や年齢が変化してきており、これからの世代は自分たちで年金+α分の蓄えをしておく必要があります。

年金の受給額の見込みや、老後資金を蓄えるために自分にあった方法、各制度の特徴・メリット・デメリットについて学べるのも、FPならではの特徴と言えるでしょう。

保険については自分で正しい知識を知って契約することで適切な加入もできますし、払った保険料が年末調整での控除に活かされるなど、こういったこと知っておくだけで、自分の日々の暮らしや節約にもぴったりです。

他にも、身近な制度や役立てる情報を学ぶことが出来るので、これからの時代にぴったりな知識を得ることのできる資格と言えるでしょう。

まとめ

国家資格の取得を目指しながら、実生活に役立てるお金の知識をバランス良く学ぶことができるFP資格は、とても魅力的ですね。

受験をしてもしなくても、一度勉強にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

参照ページはこちら↓

  • ブックマーク
  • Feedly

この記事を書いた人

マネ賢 マネ賢

マネ賢

マネーの賢泉事務局アカウントです。これからも役立つコラムを公開していきます!